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大阪大学の計算機マテリアルデザイン(CMD)グループでは、量子力学に基づく多階層連結シミュレーションを用い、実験グループと連携して固体表面や界面での構造や電子状態・化学反応過程に関する世界最先端の研究をおこなってきています。このシミュレーション技術は、触媒や燃料電池、太陽電池、省・創エネルギー半導体デバイスなど、今後の社会の発展を左右する産業やエレルギー・環境を支える応用分野で重要となり、企業などからも注目されています。

一方、本研究拠点形成事業における相手国は、産出する天然ガス、鉱物資源や森林資源を有効に活用することが重要な課題であるとともに、近年の著しい経済発展に伴うエネルギーの需要拡大、環境問題や自然災害等の社会的課題を抱えています。さらに、課題解決型研究推進の基盤となる大学での教育とナノテクノロジーなど基礎的研究に力を入れつつあり、量子シミュレーションと実証実験による高いレベルの研究を社会的課題解決に結びつける意義があります。

本研究拠点形成事業では、大阪大学のCMDグループと最先端ものづくりに欠かせない材料・加工・計測を行う実験連携グループ、さらに東京大学(計測)、筑波大学(触媒・材料)からなる国内組織と、相手国研究拠点グループとが連携して、ワークショップやチートリアルコースを開催してCMD手法の普及活動を行い、若手・学生の短中期滞在研究やダブルデグリープログラムなどを通じて、CMD手法開発や応用研究、実証実験に関する共同研究を行い、界面での基礎的な過程の解明と、それから得られた知見を元に、新たな環境・エネルギーデバイス材料を設計する指針を与えることを目指す強力な研究ネットワークを構築することを目標としています。